你好, 50代になってやり直し中国語を学ぶうらです。
前回の第1弾では、「動」→「静」に心地よさを感じるようになりつつある50代。
もう、受験や就職、転職のために、アグレッシブに「ガツ勉」する学習方法ではなく、心身に心地よく学びたい!
そこで取り入れたいのが、「写経」を使った学習方法。
今回は「写経」メソッドの第2弾「なぜ中国語ポップスが、写経に向いているのか、理由」。
3つの中の1つ目を、お話したいと思います。
写経に向いている理由として、中国語ポップスは「漢詩の対句」をイメージできることが挙げられます。
漢詩の対句には、
①字数が同じ
②文法上の構成が同じ
上記①②の句の関係を言います。
例えば、李白。中学あるいは高校の国語(漢文)の授業で、「学んだことある♪」と思い出す方も多い、盛唐時代を代表する詩人。
”詩仙”李白の詩は、どれもとても有名ですが、「中国人なら誰もが知る」と言われる『静夜思』は、その中でもNo,1と言えそうです。
jìngyèsī
静夜思
chuángqiányuèguāng
床前明月光,
yíshìdìshàngshuāng
疑是地上霜。
jǔtóuwàngmíngyuè
举头望明月,
dītóusīgùxiāng
低头思故乡。
この『静夜思』を読んでみると、①字数が同じ、②文法上の構成が同じ、ということに、気づかれたと思います。
特にわかりやすいのが、
举头望明月,
低头思故乡
①どちらの句も5字ずつ、②1・2字目が主語、③3字目が動詞、④4・5字目が目的語となり、対句の関係となっています。
同じ品詞を用いることで、見た目の美しさを高めています。
さらに、5字目にも注目。
⑤光guāng、霜shuāng、乡xiāngと韻をふみ、美しさの精度を高めています。
そして、以下は台湾のバンド五月点/Mayday『乾杯』の一部を抜粋してみました。
这些年 买了四轮 买了手表 买了单眼
却发现 追不到的 停不了的 还是那些
人生是 只有认命 只能宿命 只好宿醉
只剩下 高的笑点 低的哭点 却没成熟点
〔日本語訳:〕←(私の直訳ですみません)
この何年かで、車、時計、一眼レフを買ったよ
けど、わかったんだ、追いつけないもの、
止められないものは、やはりあの(頃)
人生は 運命を受け入れるだけ、
この世すべてに定められている運命だけ、
二日酔いになるしかない
残ったものだけ(その場その場)の状況下
高(見えるところで)笑い
顔を下げて(見えないところで)泣いてきた、
けど(人として)成熟しきれなかった
どうでしょう?李白とまでは、いかなくても、かなり対句や韻を引用した歌詞であることが解りますよね。
これらを用いることで、見た目も美しく、聞き心地のよい詩となるのです。
漢詩にも親近感を感じるようになるチャイナポップス。
もっと早く出合っていたら、中学・高校の古典授業も楽しく学べていたはず(笑)
次回は「なぜ中国語ポップスが、写経に向いているのか、理由3つ」のうちの2つ目を話します。お楽しみに~♪